社会福祉法人大阪市社会福祉協議会・大阪市ボランティア・市民活動センターのスタッフブログです。




2012年9月3日月曜日

ペットボトルキャップの粉砕&再生工場を見学してきました!

集められたペットボトルのキャップ
8月30日(木)小雨のふる中、NPO法人e-kotonetさんhttp://www.e-kotonet.org/  主催の「ペットボトルキャップの粉砕&再生工場の見学会」に参加して来ました!

今回、ボラセンからは、「閃く社協Project」企業・NPOの活動の現場を知る“企業・NPO体感ツアー”第1弾としての位置づけで、「おおさか閃き塾」の塾生さんたち4人と一緒に参加させていただきました。

裁断機の吸い込み口に次々と投入

まず見学に向かったのは、大阪府箕面市にある粉砕工場(防長商事株式会社箕面工場)。

たくさんのキャップを裁断機の吸い込み口に入れると…粉々になって次々と出てきます。出来たて(?)の破片は、摩擦の熱でホカホカです。この破片が溶かし固められ、”ペレット”と呼ばれるプラスチックの小片に加工された後、再生工場で別の製品に生まれ変わります。

人の口に直接触れるペットボトルのキャップは、石油から最初に作られる最も質のよいポリプロピレン(PP)。捨てたり、ゴミとして燃やしたりするのは、本当に、本当にもったいない上質な資源なのだそうです!(この後、車のバンパーや運送用のパレットなど、何度も何度も再生することが可能)


細かく裁断されたペットボトルのキャップ



例えば、こんなものが混ざっています…
粉砕工場に持ち込まれるキャップの中には、金属類など色々なものが混ざっていることも多いそう。
見学に行ったこの日も、作業担当の方が「こんなものが入ってたんや」と私達に見せてくれたのは、なんと婦人用ベルト数本。キャップ以外に、金属のフタやプルタブなどの異物が入っていると、粉砕用の刃がボロボロになり、最悪、修理しないといけなくなるとのことで、特・e-kotonet代表の三木さんも「このことは、集めてくださっている多くの方に、ぜひ知ってほしい!」と声を大にして仰っておられました。



次に見学に向かったのは、大阪府豊中市にある再生工場(フタイFT株式会社)。

お話をしてくださった宇川さん(右)と有田さん(左)
そこでは、キャップが回収されてどのような形で社会貢献に役立っているのかのお話から始まりました。

まず、三木さんから回収されたキャップの売却金額の1/2をアフリカ等の子どもたちのためのポリオワクチンの購入代金として寄付しているとのお話があり、

次に、三木さんからキャップを買い取り、再生業者さんに材料提供しているR&G・宇川さんより、環境・経済・福祉・教育の連携による地域資源循環プロジェクトについてのお話が続き、

熱心にお話を聞かれるご参加の皆さん
最後に、フタイFT㈱・有田さんのご案内で実際に再生工場の中を見学させていただきました。

残念ながら、取引先さんの秘密保持の理由から工場内の写真撮影はできなかったのですが、様々な金型作り・製品作りの工夫・ご苦労などのお話を聞きながら、高温で溶かされたペレットが、工夫をこらした金型の中に射出・冷却されて製品となる様子などを見学し、熱気ある現場の中で、ご参加の皆さんのテンションもどんどんアップ! 次から次へと繰り出される参加者からの質問に、有田さんや職人さんたちは、汗だくになりながら丁寧に答えてくださいました。

キャップを再生したプランターや芝生トレイ
そのお話の中でも、私が一番印象に残ったのは、一人前の金型作り職人になるには20~30年はかかる、という言葉でした。フタイFT工業さんには、定年が存在しないとのこと!

”ものづくりニッポン”の誇りの一端にも触れることができ、
「これからは、1個たりともペットボトルのキャップを粗末にはできない!」と、あらためて感じた刺激的な見学会でした。


そして、充実した見学会が終わった、その後は、中央区のNPO法人ZUTTO(ズット)さんが、女性の就労支援事業として豊中市内で運営されている洋食屋さん「銀座食堂」http://ginza-shokudo.com/を訪問し、美味しいランチ(日替わり定食780円~)をいただきました♪ 



「百見は一行に如かず」(百回見ても、一回体験することにはかなわない、という意味)をキーワードに企画した、“企業・NPO体感ツアー”第1弾の、今回の見学会。

早くも9/19に第2弾を企画しています。
ご興味ある方はぜひご一緒に、様々な現場を“体感”していきましょう♪ (市居)