社会福祉法人大阪市社会福祉協議会・大阪市ボランティア・市民活動センターのスタッフブログです。




2013年8月23日金曜日

夏だ!祭だ!盆踊り!~障害者スポーツセンター×関西ファッション連合のコラボで、初めての浴衣体験が実現♪

酷暑に見舞われ、国内では40度の気温も記録された810日(土)、東住吉区にある大阪市長居障がい者スポーツセンター(以下、長居スポセン)で「夏祭」が開催されました。


 
この日から遡ること2ヶ月前に、長居スポセンから「夏祭りで障がいのある方に浴衣を着てもらいたい。しかし浴衣と着付けをする人がいない」との相談を受けました。普段なかなか浴衣を着る機会がない長居スポセン利用者の皆さんに、浴衣を着てもらおうとの初めての企画でしたが、浴衣は?着付けは?と課題が山積でした。
同時に当センターから「協同組合 関西ファッション連合」(以下、KanFA/カンファ)に浴衣を寄贈していただけないかとご相談したところ、快く引き受けてくださいました。

2012311日に開催された東日本大震災の復興応援イベントの際に、KanFAから大阪市内に避難されている方へ衣料品をご提供いただきました。その時の模様を担当の西田裕紀さんは次のように話してくださいました。「避難者の皆さんへの衣料品の提供を580社の組合員さんに呼びかけたところ、多くの組合員から新品の衣料が寄せられ驚きました。イベントには私もボランティアで参加しましたが、衣料の提供では一度にドッと来られ、バーゲン会場さながらで、『Lサイズありません?』『子ども用はどこ?』など聞かれる皆さんの顔が何とも楽しそうで、それを見て私自身ボランティア活動は初めての体験でしたが、自分の中で何かが変わった気がしました」。

和装を扱っておられる組合員さん方は少ないそうですが、京都丸紅株式会社、小泉アパレル株式会社、羽衣綿業株式会社、おうみ繊維株式会社から販売用の浴衣を30枚、また地元の東住吉区社会福祉協議会からも2枚寄贈頂きました。皆さま、ありがとうございました。

さて盆踊り開始1時間前の着替え室では、申込されていた16人(男性6人:女性10人)の着付も残すところ数人となり、着付けをされていた3人の女性も一息ついた様子でした。この3人の皆さんはご自身にも障がいのある方もいらして、自らボランティアのお申し込みされました。   
車椅子や体を支えられての着付けではありましたが、皆さんは声に出さずとも顔に満足気な表情を浮かべ、体を弾ませて嬉しさを表現されていました。 また総務の津田さんは自前の浴衣姿で参加者のサポートをされ、寄贈された浴衣や帯や下駄をみせて頂きました。


盆踊り会場では色とりどりの浴衣姿が目を引きましたが、やぐら下では車椅子に座り、紺地の浴衣姿で写真に収まる3世代の姿がありました。孫の初めての浴衣姿におばあちゃんは目を細め、「私の方がテンション上ったわ」という佐藤真弥さん18歳のお母さんは「浴衣は機会がなくて今回が初めてで…みんなから『可愛い、可愛い』って言ってもらって喜んでいます」と喜びを隠せない様子でした♪
 
 
KanFAからも糸井事務局長(写真:左)と担当の西田さんも駆けつけて、着付けの様子から盆踊りまでを見届けていただきました。
長居スポセンの「思い」をKanFAといった協力者を得て、何とか「かたち」となり、私自身にも夏の思い出がひとつできました。(小野)