社会福祉法人大阪市社会福祉協議会・大阪市ボランティア・市民活動センターのスタッフブログです。




2013年11月22日金曜日

高校の「コミュニケーション講座」授業のお手伝いをしてきました。

広域通信制の第一学院高等学校では、「社会で活躍できる人づくり」を目指して教育活動に取組んでおられます。11月11日、そんな取組みの一環として行っている”コミュニケーション講座”の授業のお手伝いをしてきました。
 
講師は、当センターとも深く関わりのある大阪市福祉教育語りの会のメンバーの、白杖と盲導犬を利用している2人の視覚障がい者の方です。
 
初めに講師から、自らの受障体験や、普段の生活のことなどの話がありました。
2人とも、生まれつき視覚に障がいがあったわけではなく、小学生の時や20代の時に病気にかかり、目が見えなくなってしまったということ。その時に絶望を感じて、自分の殻に閉じこもってしまったこと。でもそれぞれ転機となることがあり、今は前向きに生きていること。
普段障がいのある人と接することがないという生徒さんがほとんどで、初めて聞くお話に真剣に耳を傾けていました。 

また実際に手引きの方法を伝授してもらい、生徒の中から立候補で、部屋の中を歩く体験をしてもらいました。白杖利用者の手引きから、盲導犬を先導するなどそれぞれ違う介助方法を見てもらいました。

最後に講師から、「生きていれば、自分の思っていなかったことが起きて絶望することもある。けれども人との出会いで自分の生活が変わり、今のように楽しく生きることができている。」「辛いことがあったが、3度の転機で変わることができた。やればできるということを実感している。」と、強いお言葉をいただきました。

実際に障がい当事者の方が来て直接お話を聞き、体験をすることは、より障がいへの理解が深まります。
視覚障がい者が、駅のホームで落ちて亡くなるという事件が年に1度は起きているというお話もありました。一人ひとりが気を付けて声をかけることで、そのような事故は防ぐことができるはずです。この講座を通して、生徒さんたちが、”自分にできること”を考えてくれたのではないでしょうか。

帰りに駅まで手引きをしてくれる人を募ると、3人の生徒が残ってくれ、手引きをしてくれました。初めての体験でどきどきしながらも、楽しく会話をしながらの道のりは行きより短い道のりに感じました。



大阪市ボランティア・市民活動センターでは、このような福祉教育・ボランティア学習を推進しています。学校での福祉教育・人権教育についてのご相談は、大阪市ボランティア・市民活動センターまたは、お近くの区社会福祉協議会までお問い合わせください。(椋木)

★「福祉教育・ボランティア学習」専用ホームページはこちら