11月29日(金)晩、「障がいがあっても『夢』や『生きがい』を感じることのできる社会をつくる→NPO法人サンフェイスのいまとこれから」と題して、生野区にあるサンフェイスさんが運営するおしゃれなカフェ「Café&Goods B.S.C」でドリンクと名物“塩ラスク”をいただきながら、19時~21時まで超アツいお話しを伺いました。こちらはオープン企画として一般参加希望も受け付け、キャンセル待ちが出るほどの盛況でした。
スピーカーのサンフェイス代表・久田亮平さんには、今から2年前に団体を訪問した際に初めてお会いし、お話しのインパクトがとっても強かったため「これはぜひ多くの人にも聞いてもらいたい」と思い続けてきました。今回、ようやくその思いが実現することになりました。
久田亮平さんが手がける活動も作品も一言で言って「福祉っぽくない!」のが大きな特徴。サンフェイスでは障がい児・者の余暇活動支援をNPO法人で、児童ディサービス・ヘルパー派遣・自立ホームの運営を株式会社で行っており、活動領域そのものはまさに“福祉”。しかし、冒頭に久田さんは「福祉のイメージを変えたい」と第一声。自立ホームはデザイナーと組んで“人に自慢したくなる家”を目指す、お店に並ぶ商品の食器、鞄、オブジェ、雑貨も完成度を高くし、洗練されたデザインを取り入れるなど、福祉以外の世界では一般的に行われていることをためらいなく福祉の世界に取り込んでおられます。
障がいの違いはあっても、各自が持っている才能を最大限に活かす作業所の“強み”を組み合わせて、今までになかったデザインの授産品を産み出しています。これは久田さん
が100を越える作業所を自ら訪ねて知り、デザイナーやWeb会社とコラボした賜物です。
例えば…
さをり織りのバック=さをり織りのハギレ×縫製が得意な作業所、
アクセサリー掛け=レーザー加工(レーザーカットが得意な作業所)×陶器(重度な障がいのある人がこねる土)
キーフォルダー=組紐×皮細工 など
また久田さんは「訪問授業」として地域の小・中学校へ出向き、子どもたちに発達障がいについての理解を深めてもらうためにわかりやすく語り続けています。見え方や聞こえ方などの体験学習を通して、障がいのある同級生と仲良くなれるポイントなど子どもの目線に合わせる姿勢を大切にされているのが、お話しからも感じられました。
ユーモアを交えたお話しに笑い声も絶えないなか、久田さんは最後に「福祉にこれから必要な人材はスペシャリストよりもジェネラリスト」と締めくくりました。まさにプロデューサー的観点で、商業ベース・デザイン性・障がい者の潜在能力の発掘・販路開拓・消費者ニーズを捉えています。
参加者からは「作業所に働く者として、発想力、企画力に非常に感動した」「期待以上のお話に満足」「現場に出向いて話を聞くというスタイルにとても共感、会議室では味わえない体験」(今回の会場が「Café&Goods B.S.C」であったことに対して)などの感想をいただました。
久田さんの活動は多岐にわたり、このコーナーだけではとてもご紹介しきれません!これからの活躍に目が離せないサンフェイスグループとその代表・久田さんの活動については、また機会あるごとにご紹介をさせていただけたらと考えています。(小野)