社会福祉法人大阪市社会福祉協議会・大阪市ボランティア・市民活動センターのスタッフブログです。




2015年11月24日火曜日

「ボランティアの受入体制を考えるワークショップ」(9月~11月:3回連続シリーズ) を実施しました

受講者の様子(1回目)
自分たちの活動や取り組みに共感してくれる新たな仲間や賛同者を得るために、ボランティアを受入したいと考えている社会福祉施設やボランティア・市民活動団体を対象に、「ボランティアの受入体制を考えるワークショップ」を開催しました。




名刺交換会の様子(2回目)

この講座では、ボランティア活動者が継続して活動するために、受入側として、どんな準備や心構えが必要なのか、受講者同士で考えるグループワークを基本に進めました。
そもそも、ボランティア活動って?ボランティアって受入側にとってどんな存在?…etc。受入側として組織内で合意形成を取り、受入準備を整えることやオリエンテーションを開催することの大切さを学び、ボランティアの受入上手を目指しました。

【各回のポイント】

●1回目:平成27年9月17日(木)午後6時30分~8時30分

ボランティア観を問うゲーム大会
場所:市立社会福祉センター3階第4会議室
進行:石田易司(当センター所長)
講師:荒木澄美氏(宝塚市ボランティア活動センター所長)
内容:ボランティア活動とは?
ボランティアの受入に関する参加者のお悩み相談会
参加人数:25人(実習生5人含む)


4つのグループに分かれて、ボランティアの受入に伴う悩み事を意見交換し、全体で共有しました。講師の荒木さんと石田所長からは、各テーブルで出た意見に対して、アドバイスを返してもらいました。

●2回目:平成27年10月8日(木) 午後6時30分~8時30分

受入のしおりづくりに取り組む参加者
場所:市立社会福祉センター3階第4会議室
講師:石田 易司(当センター所長)
内容:ボランティアマネジメント編。受入側として準備すること(組織内での合意形成や危機管理、ボランティアコーディネーターに求められることなど)やボランティアを募集する際の「受入のしおり」づくり、名刺交換会  
参加人数:23人

ボランティアを募集する際の「受入のしおり」を3人~4人一組で作成し、出来上がった作品を壁に張り出しました。参加者は他のグループが作成した「受入のしおり」を見て回りながら、名刺交換を行い、参加者間の交流を図りました。

●3回目:平成27年11月19日(木) 午後6時30分~8時30分

熱心に耳を傾ける受講者
場所:市立社会福祉センター3階第4会議室
アドバイザー:大阪赤十字病院付属大手前整肢学園福祉課 後藤光弘氏
内容:新たなボランティアをどう受入するか?ボランティアってどんな存在?ロールプレイからオリエンテーションの必要性やボランティアとの関わり方を学ぶ。



最終回となる3回目は、これまでの流れ(ボランティア論を学び、ボランティア受入のしおりづくり)を踏まえて、ボランティアと初めて出会うオリエンテーションの場面を想定して、どのようにボランティアと向き合うかを考える機会を持ちました。
参加人数:12人

オリエンテーションでは、活動内容や決まりごとだけを伝えるのではなく、なぜボランティアを受入するのか(ボランティアに期待すること)やボランティア自身がやってみたいことを聞き取り、信頼性を築くためのコミュニケーションが大切と学びました。
後藤さんからは自身の経験を踏まえ、「ボランティアがしたいこと」「ボランティアができること」「ボランティアにしてほしいこと」の3つのニーズ(お互いのニーズ)をマッチングすることが、ボランティアコーディネーター(受入担当者)に求められることだと教えていただきました。
ボランティアに「また行ってみたいな」と思われるか、「もう二度と行きたくないな」と思われるか・・・。
ロールプレイでは、オリエンテーションの場面を客観的に観察することで、受入組織としてボランティアが共力(ともに力を合わせる)してくれることで得られるものを認識し、活動メニューや組織内での共通理解を整理しておかないと、ボランティアが離れていってしまう恐れがあることを実感する時間が持てました。

この講座を受講された団体が、今後自分の組織内でボランティアを受入する体制作りに取り組まれ、ボランティア受入上手になっていただけることを期待しています。(中原)